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“株のソムリエ”からの勝ちの連鎖術!

2021年2月アーカイブ

株式相場は不安の壁をよじ登る!?

  

一昨日、久しぶりの大幅安で日柄整理に入ったか(実は若干の日柄整理が欲しいという願望ですが…)と思われましたが、米国市場の新高値から朝方から堅調に推移し、引けて見れば日経平均は昨日の下げを全て埋めてしまいました。

 

本日は米国安からまた大幅安のジェットコースターとなりそうですが、相変わらず買いの資金は豊富で次から次へと入ってまいります。実に強いと思いきや、各市場目を凝らすと日経平均は全値戻し、TOPIX,2/3JASDAQ1/2

東証マザーズ1/3戻しを綺麗に戻りの違いが露呈いたしました。なーんだ、やっぱり日経平均だけ?と思いがちですが、更に深く探索すると、明らかに物色対象の変化というおまけが付いてきております。

 

 値嵩株も最後までファストリは元気がよかったですが、その他は伸び悩み、変わってポストコロナの内需株に物色対象が移り、いい循環物色の波が出ており、 それでもここ数年見たことのないような強い相場展開であることには変わりありません。

 

元々この相場に強気になれていない投資家が多いことは再三申し上げておりますが、空売りの多さを見ても一目瞭然です。

 

米国モルガンスタンレーのストラデジスト、マイケル・ウィルソン氏は「株価指数は良いニュースの大半を織り込んでいる」、「ヘッジファンド、個人投資家のリスク選好度は最高水準」と警笛を鳴らしており、傍ら、ゴールドマンサックスのストラデジストのデービット・コスティン氏は昨年末のS&P500構成銘柄の事前予想11%減益を2%増益の修正し、同指数の目標値を10%上振れに修正しております。

 

悲喜こもごもも、多くの投資家は警戒感を持ちつつも、上がる市場に「買う理由」を探しているようです。

 

 政府や中銀は雇用回復の最大化のために大規模な財政・金融緩和を続けざるを得ず、結果的に過剰緩和の様相となっております。また、売りの多さに見られるように、機関投資家の慎重姿勢が変わらず、その分強気のポジションには偏っておりません。

まさしく相場格言の通り「懐疑の中で育っている」ようであります。

 

 

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実態を映さない日経平均、伸びない時価総額。

  

 東京市場の時価総額は1980年代後半には世界のベストテンに6社も入っていましたが、今ではトヨタが辛うじて25位に入る程度で、著しく世界に後れをとっていることは先日お話いたしました。今では米国のGAFAと言われる4社で日本の時価総額を担保してしまう凋落ぶりであります。

 

 その日本の時価総額もここのところの日経平均の上昇で大分増えたのではないかと予想されますが、その中身たるや少々歪んだ形が見えてまいります。2018年初頭から2020年のコロナショック前までの2年強の間は、日経平均もほとんど横ばいの状況ですから、20181月に24000円に乗せた時の一部市場の時価総額は416兆円で、その後多少の増減があるものの2年ほど続きます。

 

 その後日経平均はコロナショックを乗り越え、2021215日に見事3万円に乗せ25%の上昇を演じますが、時価総額は同434兆円と僅か4%しか増えておりません。

 

 いかに歪んでいるか、これば市場全般が上昇しているのではなく、ファストリ、SBG,東京エレク、キーエンス、ファナック、エムスリー、等の日経寄与率の高い値嵩株一握りのみで、他の銘柄を置き去りにして指数売買に勤しんだ形が浮き彫りであります。

 

 東京市場の値嵩株といえども、こんな指数売買に高株価に胡坐を掻いてとすれば、GAFAのような成長企業の後塵を拝する立場は一生変わらないと思われます。

 

 話が横にそれましたが、昨日の日経平均もファストリ一社の上昇で、指数を意識した買いが入っておりましたが、明らかに他の値嵩株が追随できず実態は日経平均以上の下げと思われます。

 

 ただ、ここからが個人投資家の活躍の場と思われます。一部、JASDAQ、マザーズ問わず、個別銘柄に資金が流れ始めております。日経平均の調整モードの動きでも、個別の活躍株が俄然出てきそうであります。

 

 

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仮想通貨の大きなうねり。

 

 米国市場は政府の追加経済対策から、年後半には本格的に景気が回復するとの期待から、過熱感を警戒されつつも底堅い展開が続きております。それを受け東京市場も物色対象に偏りはあるものの、こちらも下値の堅い展開が続いております。

 

 そんな状況下、仮想通貨の上昇が大きな話題となっております。先週もテスラのCEOイーロンマスク氏がビットコインは現金よりましだ、と発言し、15憶ドルを購入、その後の大きな上昇には、ビットコインとイーサリアムはちょっと高いように思えると、笑いを交えて発言したりと大衆も耳目を集めております。

 

 このビットコインを世界の名だたる運用機関が認め始めております。米銀大手で最古の金融機関であるバンク・オブ・ニューヨーク・メロンが仮想通貨の資産管理業務サービスを始めると発表、更にマスターカードは年内に仮想通貨での直接決済に対応すると発表しております。

 

1年で10倍、2年で20倍のパフォーマンスに業を煮やしての展開かと思われますが、傍ら金融当局は警戒しており「投機的熱狂で、マネーとしての将来性はない」(カナダ中銀)、「おかしなビジネスや非難すべきマネーロンダリングを助長している」(ECB中銀、ラガルド総裁)など、批判し規制強化を訴えております。

 

 ビットコインは肯定派、反対派分かれるところですが、更に今回世界最大の運用会社の米国ブラックロックの債券運用グローバル最高責任者リック・リーダー氏がビットコインを購入したことを公表し、金融界に激震が走りました。

 

 リーダー氏は、「人々は価値の保管場所を求めており、インフレ率が上昇し負債が膨らんでも、価値の上昇を求める。だからビットコインを買った」と述べております。

 

 その他にも複数の金融機関が仮想通貨に参入しており、莫大で行き場のない資金は仮想通貨の新たなステージを演出しそうであります。

 

 

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調整局面でも日経225は強含み。

 

 先週末の東京市場は、過熱感もあり上値が重いと思われた投資家の方も多かったと思います。全般下げた訳ですが各指数の下げ率は、金曜日は0.6%前後で変わりませんでしたが」、木曜日は日経平均が0.18%、TOPIX1%、JASDAQ1.12%、東証マザーズが1.68%、これに見られるように日経平均の強さは際立っております。

 

 日経平均は採用銘柄に毎年日銀のETF買いとして6兆円入り、昨年のコロナ禍以降は倍増の12兆円に増えていますから強いわけです。1部市場でも個別銘柄は結構な押し目を入れておりますが、ファストリだけが奮闘しており、木曜日も、これが変わらず位だったら日経平均もTOPIXと同じぐらいの下げになっていたと思われます。(ETF買いの影響であり、ファストリ一社の日経平均寄与率は非常に高く現在12%位あります)

 

 そんな訳で下げない日経平均ですが、日銀がいて更にGPIFも存在感がある東京市場は下げればすかさず買いが入ります。GPIFも全体に対する比率で資金を入れてきますから、株価が下げれば買い余力の広がりから更に買うし、また米国が上げれば海外との比率からもまた買います。

 

2匹の大きなクジラがいるからこそ、先週申し上げました理由から、是非とも日経平均の日柄整理ぐらいは欲しいところですが、直近はそこに外人投資家が加わってきておりますゆえ、さてどうなることか…。

 

私見ですが、値嵩株の砦であるファストリが調整モードに入れば、理想的な循環物色に至ると思います。その動きが先週も見られましたが、内需系の銘柄に物色対象が移動すれば、値嵩株のような極端な日経225偏重とはならず、日経平均の動きも抑えられると思われます。

 

現状では、付和雷同する俄かデイトレーダーの存在も相場乱高下の一因となっておりますので、この株高を長く享受するためにも、静かな上昇を切に望みます。

 

 

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忘れられたか、テーマの少子高齢化。

  

 新型コロナウィルスが日本経済に与えた影響は計り知れませんが、思わぬところにも波及しております。日本総合研究所が昨年12月、「コロナ禍で加速する少子化―2021年に出生数が大幅減」と題する経済・政策レポートを公表しました。

 

 それによると20年の出生数は同所の推計予測で前年比1.9%減の847千人となり、21年には同7.5%減の784千人になると試算しております。

 

 未婚者の増加や晩婚化が進んでいること、更にコロナ禍で20年の婚姻届出数が前年比で大幅に減少しているためだそうですが、この出生数の80万人割れというのは、専門家の間では衝撃的な数字だそうです。

 

 ある程度先の数字としての予想はあったそうですが、ピッチの速さが脅威だそうです。コロナ禍で巣籠を強いられているわけですから、必然的に我々おじさんならいざ知らず、一緒にいる時間が増える若いご夫婦であれば…、と邪推いたしましが、ことはそう単純ではないようです。

 

 そう言えば菅首相の政策にも少子高齢化が挙げられており、不妊治療への保険適用も掲げられておりましたが、今はオリンピックを前に、このコロナ禍をどう乗り越えるかが最優先となり、こちらはあまり話題となりません。

 

 しかしながらコロナ禍もいずれ落ち着きます。いずれこの避けて通れない少子高齢化の具体策は必ず出てくるものと思われます。

 

 株式市場は経済の先の先を織り込んでまいります。その辺りをじっくり調べて追うのも株式賢人かと思われます。

 

 株式市場には素晴らしい格言が多数あります。「麦わら帽子は冬に買え。」「人の行く裏に道あり花の山。」俄かデイトレーダー花盛りの時代だからこそと思いますが。

 

 

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目立つ!日経平均急上昇で懸念されること。

  

 日経平均は1990年のバブルの崩壊以降、30年ぶり高値を取ったあとも堅調に推移し、昨日の日経平均ももう少し押しても良さそうなものですが、下がるとすかさず押し目買いが待ち受けるという状況であります。

 

日経平均のチャートと東証マザーズのチャートを見比べると、どちらが値動きの軽い小型株市場なのか疑ってしまうほど日経225の動きが大きいです。先々週ぐらいから、米国のヘッジファンドがロビンフッターにより大きな損失を抱えた東京市場でも売りから入るヘッジファンドに危機意識が高まったようです。

 

そこで2月頭から1月の買い越し額と同じぐらいの買いを入れて来た訳です。決算発表のど真ん中ですから、出てくる数字により目先の株価の乱高下が懸念されるところで、値幅狙いの個別株よりまずは手っ取り早く先物に資金が入って来たというところでしょうか。

 

一昨日までの先物イコール値嵩株の流れから、昨日は物色対象の広がりが見られ、いい循環物色に進みそうなんですが、私見としては是非とも日経平均偏重の上昇は避けたいところであります。

 

昨今、世論は実体経済が悪く、収入の急減に苦しむ非正規労働者を中心に職を失う人も多数出ているのに、株式市場だけ上昇し株をやっている人間だけ儲けているのは如何なものか、との風潮になりつつあります。

 

世論がどうあろうと、世界のお金の流れが変わる訳ではありませんが、このコロナ禍による現在まで世界の財政出動は1500兆円を超えており、日本は米国に次いで世界第二位の額を拠出しております。

 

 財務省は必ずどこかで増税のタイミングを計ってきます。儲かっているところからなら良いだろうと、証券税制の論に及ぶ可能性は大です。

目立たず、静かに、長ーく上昇することを望むのは筆者だけでしょうか。

 

 

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日経平均に先行する日経500。

 

 日経平均は1990年のバブルの崩壊以降、30年ぶり高値を取り、出遅れていたTOPIXも同水準まで上昇し活況を呈しておりますが、これらに先駆すること日経500は昨年9月にバブル時の高値を既に更新し、その後も更なる上昇を演じ青天井の状況であります。

 

 1989年のバブル期の高値2406円を昨年9月に更新し、昨日現在で2874円まで飛ばしております。日経平均が活況と言ってもバブル時の38957円に対して昨日は3467円と日経500からすると、未だ大きく出遅れております。

 

 この大きな差は、日経500の採用銘柄の入れ替えが頻繁に適切に行われているため、日本の産業構造の変化を速やかに反映しているからであります。それに比べ日経平均採用銘柄は、ドラスティックな入れ替えは行われず古参銘柄も多く、既に衰退している企業群も多数含まれ、この新陳代謝の違いが評価の差となり、日経500は市場の人気をストレートに反映する状況となっております。

 

 昨日の日経新聞の記事でも、常に革新的企業が登場する米国では、1996年の上場企業数が8000社をピークにM&A、再編が進み4000社まで半減した傍ら、東京1部市場では30年前に比べて8割増の2200社と逆に増えております。いわゆるゾンビ企業まで幅広く上場している有様です。

 

 巨大再編もいとわず成長著しい新興企業も生まれ、1社あたりの時価総額はこの30年間で7.8憶ドル(820憶円)から48.2憶ドルと6倍に増えましたが、その間日本では16%増の18.6憶ドルと規模は米国の4割だそうです。

 

 そういえば19898月の世界の時価総額ランキングトップテンには、実に日本企業は当時の都市銀行を中心に6社ランクインしておりましたが、2001年にはすべて姿を消し、25位のNTTドコモ、昨年はトヨタの32位が最高と様変わりであります。これは是非参考にしてください。おそらく今年は企業の再編、M&Aは待ったなしの年となってくる筈であります。 

 

 

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買いにくい相場はよく上がる。

  

 米国市場の新高値に刺激され、昨日東京市場も30年と6ヶ月ぶりに3万円に乗せてきました。大台を前に多少揉むかと思いきや、基調は予想以上に強く一気に達成してまいりました。

 

 小難しいことを理論立てて尺度を計るアナリストたちは、正直なところ自らの尺度の乗らないのではないでしょうか。まあ、彼らは言葉のプロでもありますゆえ、自分の予想が当たらなかった時の逃げ場はちゃんと用意しておりますが。

 

 そのくらいこの相場は賢い経済評論家、エコノミストの方々が乗れておりません。過去の経験則、今までの分析尺度などが当てはまらず、とにかく流れに乗れた投資家が利益を手にしています。

 

 先週末、TVの番組で、昨年株式投資を始めた人が、今年になり株の利益で高級外車を買った、等という番組を見ました。賢い人は「こういう輩が出てくると、相場も天井なんだよ」と経験則から物を言いますが、今度ばかりはそうでもないかと思われます。

 

 昨日も3万円を乗せたことで、弊社のお客様以外の投資家の方々からの問い合わせは普段よりも多くいただきました。そのほとんどの方がこの相場に上手く乗れておりません。従って、「3万円で目標達成だよね。大きな調整が入るよね。」との論調です。

 

 バブルかもしれません。元FRB議長のグリーンスパン氏は、「バブルは崩壊してみて初めてバブルとわかる」と、明言を残しました。ただ、バブルかどうかも誰もわかりません。私見はバブルでもまだ続く、であります。

 

ここは、数々の経済指標、金融政策、財政政策、金利、原油、細かい数値を常にチェックし、更にファンド系資金の動静をつぶさに観察して乗っていくしかありません。それが儲ける道であります。

 

 

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ロビンフットで自殺者。

  

 米国市場で大きな話題となり、今週公聴会が予定されている。個人投資家集団ロビンフッターによる株価操作紛いの株取引、既に大小問わず売り方となったヘッジファンドの数多く大きな損失を出し、破綻したファンドの複数現れ、まさに歴史上類を見ない現象が起こった訳であります。

 

 このロビンフッターと呼ばれる個人投資家の集団も、現状ゲームストップ株から銀先物へ移り、更に少額資金で動かせるバイオ株流れましたが、一山超えたようであります。

 

 ただ不幸なことに、このロビンフットの騒動で20歳の学生が自殺に追い込まれ、この事件に憤慨した遺族はロビンフット・マーケッツが株式やオプションの経験のない投資家に無謀な売買をさせたとして提訴しました。

 

 訴状は、収入がない20歳の学生がなぜ100万ドル(1500万円)ものレバレッジをかけた取引ができたのか、しかもその後アプリの不具合で73万ドル(7600万円)の損失と誤った表示をしたのか。学生は不安に思い何回も内容確認の問い合わせを試みるも自動音声で対応されず、悲劇に至ってしまったと訴えており、ここにロビンフッター側に投資家保護のシステムが機能していたかが争点と言えます。

 

 このロビンフッターによる騒動も最初はヘッジファンドの破綻で大騒ぎとなりましたが、SNSに統一性、持続性は疑問符が付きますので、現状は既に小額投資の個人の動きも局所的乱高下となり、市場への影響も限られてきていますが、個人投資家保護という問題は、この若者の自殺で浮き彫りとなり、更なる法改正の引き金になると思われます。

 

 

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えひめ丸20年、当時の総理大臣は今話題の森会長。

  

 株式市場からは少々離れますが、一昨日は愛媛県立宇和島水産高校の実習船「えひめ丸」に米国原子力潜水艦が衝突して、生徒9人が死亡した事故から20年という日でありました。

 

 この事故がきっかけとなり、被害関係者の支援などで関係が深まった愛媛県とハワイ州は姉妹提携し交流が始まり、20年の歳月の中で若い世代に引き継がれ、事故を風化させないために、現在でも高校生のハワイ派遣事業なども行っております。

 

 今年も追悼式典に遺族や宇和島市関係者が参加を予定しておりましたが、今回のコロナ禍で実際の参加は中止となりました。愛媛県とハワイ州は毎年ハワイの大学生らを愛媛県に招くなどして、親睦を深めておりましたが、今年はビデオ会議によるオンライン交流となったそうです。

 

 当時、この事故で米国側は速やかにブッシュ大統領から当時の森首相に謝罪、パウエル国務長官より河野外務大臣への謝罪が伝えられ、更に、当の原子力潜水艦「クリーンビル」の船長が全面的に私のミスであると認めておりました。

 

 読者の方は既にお気付きだと思いますが、そう、この時の総理大臣が今は渦中の森氏であります。当時高校生がハワイ沖で演習中に潜水艦とぶつかって9人亡くなっているのに、平気でゴルフをしており、世間から大ひんしゅくを買ったことは記憶に鮮明に残っております。

 

 森首相の言い訳じみた会見に比べ、米国高官の潔さが際立ちました。その当時の森首相、時を経て今回は女性蔑視発言で注目を集めております。ここでも全く潔さはなく、謝罪会見でも全く反省の色は見えず、記者からの質問に逆切れする始末です。しかし、この原稿を書いている11日に辞任を発表しました。

 

えひめ丸20年の呪い、犠牲者の怨念と思ってしまうのは筆者だけでしょうか。

 

 

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前人未到の株式市場。

  

 一昨日30年と6ヶ月ぶりに29000円の大台を回復した東京市場は昨日も続伸し、買いの資金が旺盛であることを物語っております。新型コロナウィルス対応のため前代未聞の金融緩和、巨額の財政出動、そこにワクチン期待が現実味を帯びてきていることから、景気回復期待が大きく膨らんでおります。

 

 米国では更に追加の200兆円の追加経済対策が施行されます。パウエルFRB議長、イエレン財務長官の最強のコンビは凄まじい勢いで経済を立て直そうとしており、それが素直に株高となっております。

 

 特に日米欧の株式市場をつぶさに比較すると、現状は明らかに東京市場の方に軍配が上がります。要は、ちょこちょことロックダウンが実施される欧米に比べると、日本はどこもロックダウンとはなっておりません。

 

 当然世界の運用資金は、東京市場を安全面からはピカイチと考えるのは納得できます。ただ、運用担当者はバリエーション等を考えるとなかなか入れませんよね。昨日も申し上げましたが、常に説明責任を求められるファンドマネージャーは辛いです。相場観では説明責任は果たせませんから。

 

 米国では、よく現状をITバブルとの比較を目にしますが、ITバブル時のPER25倍ほど、金利は6.5%、現状のPERは同じような水準ですが、金利は1.19%程度、更に企業業績は増額修正が相次いでおりますゆえ、PERは今後改善傾向かと思われます。

 

 また、イエレン財務長官は、低金利が続く限りは完全雇用が実現するまでは、財政金融揃い踏みで政策を打つべきであると力説しております。

 

 上昇スピードからの過熱感はありますが、「買い辛い株はよく上がる」の格言ではありませんが、押したらすかさず買わないといけませんね。

 

 

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出遅れていた資金のお尻に火が付いた。

 

 今回の大相場に、意外と機関投資家が乗れておりません。昨年3月以来16000円台を果敢に買った個人投資家は夏ぐらいまでに、いち早く一回転も二回転もしましたが、その間外人投資家は売り続け、国内機関投資家も五月雨的な外人の売りに少々ビビったか様子見を決め込んでおりました。

 

 目先の利く独立系のファンドは個人投資家とともに出動いたしましたが、夏ぐらいには再びキャッシュポジションを高めておりました。そこから外人投資家の資金が一転買い始めるわけですが、ここにも逆張りのカラ売り筋が向かって来る訳であります。

 

 ヘッジファンドはロングショート戦略を多用しますが、今回は明らかにショートスクイーズ(空売りの締め上げ)に遭い、あえなく撃沈、中小のヘッジファンドは破綻したところも多かったようです。

 

 国内でも、このヘッジファンドの破綻を目の当たりにし、バリエーション等割高と捉え、この相場に乗り切れていなかった資金のお尻に火が付いたと思われます。

 

 独立系と違い、系列を持ち正攻法で運用するファンドの運用担当者は上手く行っている時はいいですが、運用成績が下がってくると、何でこの時期に、何でこの銘柄を選んだ?と説明責任を問われます。まあ、勝てば官軍ですが、ですからフットワークのいい独立系のファンドからは若干遅れる傾向があり、右へ倣え的様子が見て取れます。

 

 昨日は明らかに出遅れていた資金が、景気敏感株に出動してきたようです。過去の経験則から申しますと、出遅れていた資金が出遅れていた銘柄を買い始めたら天井近しですが、今回ばかりは発想を変えた方がよろしいかと存じます。押し目はすかさず拾わないと、最後まで出遅れのままのようです。

 

 

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分断の拡大。

  

 トランプ前大統領による、アメリカファーストを掲げる4年間が終了し、バイデン新大統領の誕生となりましたが、数々の分断を残し、今この時点でも熱烈にトランプ前大統領を支持する人がかなりの数に上り、バイデン死新大統領の政策遂行の足かせとなる可能性を秘めております。

 

 トランプ前大統領の弾劾裁判での、共和党内部でさえ一枚岩ではなく、前代未聞の議会占拠事件以来、トランプ氏批判を強めた下院議員は弾劾訴追決議の採択で賛成に回ったが、その地元ではトランプ氏支持者より猛抗議にさらされております。

 

また海を渡り中国では共産党創設100年記念を控え、ウイグル自治区などでジェノサイドは続いているようですが、そんな状況下SNSの規制が強化されております。

 

10憶人のネット人口を抱える中国は、SNSで強い影響力を持つインフルエンサーが世論を動かすケースがあるので、習近平政権は神経をとがらされているのでしょう。余談ですが、日曜日の新聞に中国で、飲み会を発見し密告したら当局が賞金を出すという記事を見ました。恐ろしいことですが、これもまた中国らしいです。

 

また、分断はロシアでも野党指導者ナワリヌイ氏の処遇から、国内に分断が起きています。当初は人気もあったプーチン政権ですが、新陳代謝を抑えた長期政権は、やはり各方面で矛盾、綻びが露呈します。どんなに民主化を謳っても、もともと共産主義思想の国ですから意に反すれば、トップ交代ではなく最終的には力で抑えようとします。

 

いろいろなところで分断が起きており、国際関係を見ても当時の米ソ冷戦時代を彷彿させる状況です。バイデン政権は民主主義国家で連携を深めようとしておりますが、まず最初の一歩はアメリカ国内ではないでしょうか。

 

 

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ロビンフット、ストーブリーグは続く。

  

 昨日もこのゲームストップ株の乱高下は一段落とお伝えいたしました。17ドルのゲームストップ株は一カ月足らずで480ドルまで急騰、一日で120ドルまで急落、更に次の日には再び400ドルまで急騰。ここで売り方のヘッジファンドが白旗、ロビンフッターによるショートスクイーズ(空売りの締め上げ)が終わり、現在は貸借倍率も落ち着き90ドル前後での推移となっております。

 

 一戦終わりましたが、ここからがストーブリーグです。SEC(米証券取引委員会)が調査を始めたことで、市場の注目点は取引規制の妥当性、SNSでの個人の買いの共闘が株価操作かどうかに集まっております。

 

 早速ロビンフットのブラッド・テネフCEO(最高経営責任者)は、異例のスピードで公聴会に呼ばれ、議会証言が求められます。ロビンフットは個人からは手数料を取りませんが、個人の注文を流し、受けるヘッジファンド側から手数料を徴収しておりますので、「我々は個人投資家を守る」発言しておりますが、この収益モデルでどこまで説得力があるか疑問です。

 

 昨日も申し上げましたが、私見としては少々行儀が悪いと考えます。ゲームストップ株が終わると、銀先物に矛先を映し再び乱高下、更に今度はSBGの孫さんも上場を考えたSPAC(特別買収目的会社)に触手を伸ばし、まだ事業の内容すら決まっていないのに、短期間で株価23倍と急騰。

 

 このようなボラティリティの上昇は好ましくありません。ボラティリティ、イコールVIX指数です。VIX指数とは、株価の変動性の予想を示す指数で、上昇すれば相場の変動に対する市場の警戒度が高く、下落すれば低いとされ「恐怖指数」とも呼ばれます。

 

 VIX指数の予期せぬ上昇は、機関投資家の自動的売りプログラムが働き、2018年のVIXショックによる急落は記憶に新しいところであります。それでも、根底には「格差への苛立ち」もあり、現在の法制度での解決は遠いようであります。

 

 

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気が付けば新高値が目の前。

  

 ゲームストップ株の動向に右往左往した一週間が終わり、騒動も一段落。東京市場の日経平均はじめ各指数はあっという間に戻り、30年ぶりの高値更新も目の前という状況であります。

 

 日頃からお話しさせていただいている弊社のお客様は「いい調整、良い押し目やな。」(別に関西弁が多いわけではありませんが)との認識をされる投資家が多かったですが、またメンバー以外の投資家の方からの投資相談もこの時期は結構いただきました。

 

 この相場に乗れていない方は、「ほれ見ろ、下げの始まりだ!」と訴えかける方が実に多かったことには驚愕いたしました。東京市場の空売りの多さはこれなんだ、と合点がいきました。

 

 今回の相場は異次元なんです。今まで経験したことのない低金利で、桁違いのお金が動いているんです。と、その都度丁寧にご説明いたしましたが、今回ばかしは、何十年という相場経験がその理解を邪魔しているようです。

 

 更に、今回は米国市場よりも東京市場の方が元気がいいようです。特に少々分岐点と思われるのは、日経平均よりもTOPIXの動きがいいのが好循環を感じます。日経平均ばかりに偏重していた相場が物色対象を広げてきた証左と思われます。

 

また、ワクチン効果が期待されておりますが、いよいよ日本も本格的にワクチンチームが動き出し、以前と比較すると菅政権の本気度が伝わるようになってまいり、若葉マークの総理大臣も一皮剥けてきたようです。

 

決算真っ盛りゆえ、小型株の決算発表は怖いとの指摘をいただきますが、散々上昇してきた値嵩株は好決算を発表して調整入り、散々整理した小型株は決算発表であく抜け、このパターンは過去にも何度も経験してまいりました。

 

 

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ロビンフッター次の標的は商品先物市場。

  

 ゲームストップ株におけるロビンフッターという個人投資家のグループとヘッジファンドの仕手戦は、ヘッジファンドの敗戦という形で今回は終わりましたが、いろいろと現在の証券行政では捉えきれない問題点を露呈いたしました。

 

 この騒動には米テスラモーターズのCEOイーロン・マスク氏も参戦し、同氏はネット上で開かれたイベントで、今回の新興ネット証券ロビンフットの幹部らに一部銘柄の取引規制に不満を示し、理由や背景を追求しました。

 

 マスクCEOは株式市場のみならず、仮想通貨の世界でもその一挙手一投足が話題になり、ビットコインも全面的に肯定し、先日もちょっとしたマスクCEOの呟きで、仮想通貨のトージコインが激しく動いたのは記憶に新しいところであります。

 

 話はそれましたが、このロビンフッターはゲームストップ株のショートスクイーズ(空売りの締め上げ)が一段落すると、次にその矛先を商品市場に移し、同じく空売り残が溜まっている銀先物を標的とし、同じくレディット上で買いを呼びかけ、昨日NY銀先物は一時13%上昇しました。

 

 共謀して空売りの締め上げを行うのは、違法な相場操縦に近いのですが、昨日も申し上げました通り、現行の法律はSNSに対応しておらず未知の分野ゆえ、現法では取り締まれないと思われます。

 

 ここまで行くとこのロビンフッターも少々お行儀が悪いと思うのは筆者だけでしょうか、健全な証券市場のためにも新たなルール作りが必要かと存じます。

 

ただ、今回SEC(米証券取引委員会)委員長には、切れ者で金融業界の規制に積極的で、オバマ政権下リーマン危機後の金融規制強化を主導したゲーリー・ゲンスラー氏が就任します。金融業界は戦々恐々ですが、まずこの問題にどう取り組むか、手腕が問われるところであります。

 

 

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ゲームストップ株の行方、続報。

 

 米国ゲームストップ株の凄まじい株価の動きは昨日報告いたしましたが、このロビンフッターという個人投資家のグループ(別に仕手筋ではありませんが、SNSを通じた一集団と申しておきます)はミレニアル世代と言われる、20代半ばから30代半ばぐらいの世代が中心になっております。

 

 なぜゲームストップ株に集まったかは、まず空売り残高が多かったからと、もう一つはこの世代の人はゲームストップが提供するオンラインゲームで遊んだというゲーマーが多く愛着もあったそうです。

 

 レディットというSNS上の掲示板で情報交換し、名だたるヘッジファンドに仕手戦を仕掛けており、その数200万人だそうです。今回、各ヘッジファンドがどのくらい損失を出したか、各々報告はされておりませんが、その中でも大手ヘッジファンドのメルビン・キャピタルは53%の資金を失い、運用資金は80憶ドルまで減らしたそうです。

 

 ヘッジファンドは兆円単位の資金を有しているのは一握りで、ほとんどは日本円にして100憶円から500憶円ぐらいが70%を占めます。レディット利用者が100万円ずつ投資したら、それだけで2兆円ですから、旗振り役の元で意思の統一ができたら、それは今回のように恐ろしいことになります。

 

 いろいろ波紋を広げた今回の騒動、規制当局SECはどう判断をするのでしょうか。株価操作として取り締まるのか。株価操作とは少数に関係者で株価を動かす集中的取り組みとされてある以上、SNS上の掲示板を取り締まるとすると、今回でも200万人が参加しております。

 

 法的な取り締まりは難しいでしょう。かといって今回の暴力的な乱高下は看過もできませんし。私見ですが、一日で株価1/4は異常ですから、日本のように値幅制限を設ければ多少は違うのでは。売りも買いも当日は頭が熱くなっておりますので、多少なりとも冷静になる時間を提供してくれると思いますが。

 

 

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米国版仕手戦、ゲームストップ株の行方は。

  

 一昨日、米国ゲームストップ株で、個人投資家とヘッジファンドのバトルをお伝えいたしましたが、結果は各報道で伝えられている通り、買い方個人投資家の大量参戦で売り方ヘッジファンドの惨敗となり、大きな損失から撤退を余儀なくされました。

 

 個人投資家がヘッジファンドに勝つなんて驚愕に値すると申し上げましたが、それはそれとして、このゲームストップという株はどのくらい上がったのかご存知でしょうか。

 

 今年一月初め17ドルだった株価は127日には28倍の487ドルまで上昇、その後報道の通り、売り方ヘッジファンド擁護の規制とも思われある取引停止措置により、翌日には120ドルまで下落、するとその規制に個人投資家側がその不公平に反発、国会議員を巻き込む論議となり、今度は即刻規制解除、すると株価は翌日400ドルまで反発。値幅制限がない米国市場は連日の乱高下となりました。

 

 SNSを通じて、これだけ個人投資家が纏まることはまさに時代ですが、日本でも過去形の違いはあれ、同じようなことがありました。筆者が証券業界に入って間もないころ活躍した、加藤晃率いる仕手筋「誠備グループ」であります。

 

 当時、加藤晃氏は黒川木徳証券の外務員に籍を置いておりました。黒川木徳証券は屋号が「マルキ」と言ったため、株式部からのアナウンスで「安藤建設、マルキ100万買い!」などと伝わると、我先にと争って提灯を付けた(追随して買う)ことを今でも鮮明に覚えております。

 

 今回のように、株価が一か月で28倍というと、その後のことを考えれば少々行き過ぎ感は否めませんが、誠備グループを知る相場歴の長い方は、こういう仕手株は「相場の華」と思われる方も多いのではないでしょうか。因みに筆者もその口です。

 

 

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