小回りの利くヘッジファンドは、同じく目先の利く個人投資家とともに今回の戻り相場で小気味よく利益を積み重ねておりますが、その裏腹に同じファンドでも中長期を見据えるソブリン・ウェールズ・ファンド(SWF)などは売り越し続けているおかげでこの株高に乗れずに運用成績を下げております。
ノルウェー政府基金や産油国のSWFが筆頭ですが、コロナ禍に原油安が重なっておりますゆえ致し方ないのかもしれませんが、こういうファンドに所属するアナリストの見方も後ろ向きのものが多く見られます。
また、これとは別に先週発表された、第一線で活躍するアナリストの景気見通しでも、V字回復は10%に留まり、U字、L字、W字予想が大半で、とても現状の株式市場の強さを説明できていませんし、所詮弱気相場の一時的な戻り局面としか捕らえておりません。
過去の暴落後の経験則を当てはめれば、すでに二番底を探っているはずなのに…。
SNBC日興証券の圷正嗣氏はこの動きを、「各国が感染阻止を目的に人為的に経済を止め、同時に財政、金融政策を最大限発動。現状感染拡大が阻止され景気の底が見えて、さらに景気対策が打たれれば株式市場はこれ以上下げない。」との見方を披露しております。
このアナリストの意見は非常に少数派ですが、実に的を得ていると思われます。弊社でも再三してきしておりますが、どんなに偉い先生方、アナリストの分析も「物知りな相場」には勝てません。物知りな相場は明らかに少数派の見方に沿って動いているように思われます。
散々キャッシュポジションを高めて、さらに売っても売っても下げない相場にそわそわし始めているんじゃないでしょうか?
株式投資の常勝軍団は二割とも言われますが、大多数の意見が曲がりますね。本当に人の創意とは逆に動くことを痛感いたします。
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