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“株のソムリエ”からの勝ちの連鎖術!

セル・イン・メイはあるの?

  

 投資家には馴染み深い相場格言で、セル・イン・メイがありますが、五月に株を売れということですが、そんななかで連休明け早々に日経平均は戻り高値二万円を回復いたしました。ではこの二万円を売らなければいけなかったのか? 結論から先に言うと今年にいたっては、はなはだ疑わしいと思われます。

 

もともとこのセル・イン・メイは、正式には五月に売って、九月には再び買いなさいとなります。言われ出したのは諸説あり、どうもヘッジファンドの決算に絡んでの持ち高調整の売りらしいですが、でも今はヘッジファンドの決算月も結構分散しています。

 

さらに今年にいたっては需給関係で注目すべき積み上がった裁定売り残の存在を忘れてはいけません。一般に各個別銘柄の空売り残は個人投資家も気にされますが、株価指数先物と現物の裁定取引残高は少々馴染みが薄いかもしれません。

 

細かいことは述べませんが、要は個別銘柄の売り残も、裁定取引の売り残もゆくゆくは買い戻しに進んで行く訳です。この直近の裁定売り残高が2兆3500億円、これ結構大きい額です。

 

因みに昨年九月に2兆4000億円の売り残を記録し、その後日経平均は買戻しから3000円上昇し、2兆円まで減少。その後コロナショックの株価急落で、再び二兆5000億円まで膨張。

 

現在に裁定残高2兆3500億円から振り返れば、1500億円の買戻しが日経平均二万円を示現したとも見られます。

 

恐らくセル・イン・メイ狙いの空売り勢力は、現物市場の空売り比率の高さを見ても、裁定売り残高を見ても、ここまで高をくくって売っていた訳です。

 

しかしながら現状の戻り相場の強さを見ると、さすがの売り勢力も少々あせり始めているのではないでしょうか。損失覚悟の買戻しの波がさらに強まるシナリオを十分ありかと…。

 

現在の相場を日々つぶさに見ていると、セル・イン・メイより「節分天井、彼岸底」の格言のほうがしっくり来ていると思うの筆者だけでしょうか。

 

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